心ない言葉

写真:写真中央 かよ子さん

お話:社会福祉法人 石巻祥心会 障害福祉サービス事業所 くじらのしっぽ
利用者 小川絢子さん(女性/当時29歳・知的障害)
管理者 阿部かよ子さん 職員:多田剛優さん
グループホーム くじらのしっぽ ひまわり 生活支援員 阿部安子さん

避難所でなにか問題があると疑われるのは障害者。

かよ子さん:障害をもっている人が過ごしてる場所とは知らない人が地域にいっぱいいました。
だから、なんでここ(事業所の作業室)だけ特別扱いされてるんだろうって不思議がられていて、そこからトイレで問題があったりとか、ルール上、きちんとやってない人を見つけると、「こんな風にしたの、くじらのしっぽさんの人たちじゃないんですか?」って言われたりもしてました。
色々なマイナスな言葉を聞いて利用者さんが嫌な思いをするのも嫌だったので、たまたまうちで別棟の作業場にトイレもあったし。あっちに歩いていくのひどいけど、夜も誰か付き添って行って使おうねと話し対応してました。でも、そうしているうちに、周りの方々もみなさん(利用者)の事を少しずつ、わかってくれました。

何かきっかけがあったとか?

かよ子さん:きっかけは、(避難所である)館内の運営をするのにルールを決める、朝に全体で行われる避難所ミーティングでした。みんなで使うところだから、ルール決めすることになったんです。私たちも、くじらのしっぽとしてそこに参加しました。私たち掃除などやれること、みんなと同じことできるっていう意思表示をして、一般の方と一緒に行うようになった結果、偏見とか、誤解も無くなっていきました。
でも、「普通にしゃべれるんだ」って言われますよ。障害を知らない人にはそう言われて、ほんとにびっくりしますよ。
障害を持っている人は、すべて助けが無いと生活できないというイメージを持っている人が多くいることがわかりました。
例えば、「順番だから並んでって言うと、一般の人と一緒に並んで待てるんだ」という理解から始まって、(避難所に)救援物資来たら、分担する係りの人足りないから手伝いの声を掛けられることもありました。例えば職員と利用者、ペアで行って手伝ったりするうちに、少しずつ理解してくれてる人たちも居たので、その人たちから、声を掛けて貰ったりして、徐々に偏見も無くなっていったことが嬉しかったですね。

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