今、伝えたいこと

お話:飛川義親さん(男性/当時40代/SMA[脊髄性筋萎縮症])

身近な所で、一般の方に対して伝えたいことは何かありますか

今現在、にょっきり団に関わっている友人が、小学校などで福祉研修というのをやっているんですよ。私たちの時代の子どもたちよりも、今の子どもたちの方が福祉にかなり関わってるんですよ。車いすを見ても、案外何とも思っていないんです。どちらかといえば大人の方が偏見があるように感じます。子どもは正直なもんで、変わったものがあればじーっと見るのは当たり前です。いい意味で障害者慣れしてるんじゃないかなって感じはしますね。こういう子らが育ってくれば、本当に日本っていいだろうなって思いますね。「だめだよ、近づいたら」なんていう大人の方にガッカリさせられますね。

 

大人こそもっと勉強していく必要がありますよね。

道徳の時間などで「車いすの操作」や「片麻痺の人の状態」を体験してみるとか、色々やっているみたいですからね。自分が小さい頃は障害者を見ること自体が無かったですからね。環境が違うと思います。

 

今はお一人で外に出られたりする機会もありますか。

近所を散歩したりは、一人で出ることもあります。買い物なんかに行くときは、車に乗せていってもらって、その後は一人で動いています。この夏にはヘルパーさんを利用して、にょっきり団のみんなと一緒に県立美術館に美術鑑賞に行ってきました。楽しかったですね。

 

飛川さんにとって、にょっきり団というのは大切な団体になっているんですね。

そうですね。市に相談や陳情をする際の窓口として、情報交換の場としてであったり、一緒にアート展を観に行ったりもできる、そういう場所があってもいいかなと思います。あんまり怖がらずに関わってほしいですね。あんまり特別なもんでも無いと思うんで。ちょっと体が動きにくいだけで。一歩引かれてしまうと、何も言えなくなるんですよね。だから、普通でいいんですよ。過剰に「大丈夫ですか?大丈夫ですか」って来られすぎても、それも大変です(笑)緊急時はズカズカ来てもらった方がありがたいし、その辺の距離感ですよね。

 

そうなんですね。「あんまり障害のことは詳しくわからないけど、手伝う気はある!」っていうのを示していけばいいんですね。

こっち側もどうしてほしいかはっきり言わないから、悪い部分もあるんですけどね。私も初対面だともじもじしちゃうかもしれないしね。普通の人でも人付き合いって難しいですからね。

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