大日本印刷株式会社
佐々木 清人さん 阿部 巧さん 松本 正彦さん

官民応援団の各企業・団体の担当者に取り組み実施に当たっての経緯や、感想をお聞きする“応援団TIMES~担当者の声~”7回目は、大日本印刷株式会社の佐々木 清人さん(写真左)、阿部 巧さん(写真中央)、松本 正彦さん(写真右)にお話を伺いました!
思っている以上に行えることが多いという印象
――官民応援団に取り組む前から、障害者就労支援事業所をご存知でしたか。
阿部さん
障害者就労支援事業所のコッペさんを知っていたので、存在を知ってはいました。
ただ、一般就労やA型事業所、B型事業所の違いをしっかり理解したのは官民応援団に加入してからです。
佐々木さん
知っていました。
そういう施設があるということは把握していました。
――障害者就労支援事業所の印象について教えてください。
佐々木さん
様々な企業の方から事例を聞いたりすることがあるので、思っている以上に事例が多いなという印象です。
松本さん
障害者就労支援事業所は手作業の内職や、お菓子を作るといった先入観があり、除草作業や剪定作業ができるといった認識がありませんでした。 除草作業や剪定作業は、専門業者さんにしかできないと思い込んでいた部分がありました。

ビジネススキームの中に入ってもらっていることが大きな特徴
――除草作業や剪定作業を障害者就労施設にやってもらおうと思った経緯を教えてください。
松本さん
弊社は敷地内がとても広く、本来の業務の中で除草作業も行うとなると、維持管理が難しい部分がありました。また、暑い中での除草作業など、どうしても外部の力を借りないといけないなという面もありました。
ただ、外部の方の力を借りるにしても、他の方が頼みたい時期とどうしても重なるため、予定が合わないなど発生してしまうことがあり、そういった点を踏まえて、障害者就労支援事業所に頼めないかなと思ったのが経緯です。実際に作業をお願いしてみて、とても柔軟に対応してくださって助かっています。
――取り組みにあたって、工夫したことや苦労したことはありますか。
松本さん
まずは安全に作業を行っていただくことを前提に、スタッフの方とのコミュニケーションを重要視しました。弊社の場合ですと、営業車やトラック、フォークリフトが走るときもあるので、そういった危険度の周知をさせていただきました。
また、作業をお願いする時期が夏時期のため、熱中症がとても心配でした。なので、その点は事前の打ち合わせを密に行いました。
最初は作業を小範囲からスタートさせていただいて、徐々に範囲を広げていくといったステップを踏んで実施をしました。
今ではだいぶ広い範囲を作業していただいているという現状です。
あとは、その日の天候でしたり、作業される方の体調は、スタッフの方を通じて共有していただいて、無理のない範囲で作業をお願いしています。お互い気を使わずに作業を実施していただけるような関係は築けているのではないかと思っています。
阿部さん
我々も障害者就労支援事業所の強みや能力を知らない部分があるので、現場での作業風景を確認させてもらいながら、進めていきました。
我々の取り組み(図面や資料のデジタル化作業)はビジネスというスキームの中に入っているというのが大きな特徴ではないかと思います。そういったところに価値があるのではないかと思っています。
障害者支援事業所との取り組みもシステムと運用がしっかり構築されていれば、ビジネス的にも価値があると思います。 そのようなことも増やしていくことが大事なのではないかと思っています。

――障害者就労支援事業所の仕事ぶりについて感想を教えてください。
松本さん
すごく丁寧に作業してくださっているなと思います。今お願いをしている作業は速さを求めず、丁寧さ、安全性管理を重要視しているので、そこは私達が思っている以上に作業を進めていただいています。
阿部さん
品質が確定できて、運用や情報セキュリティなど求められるものの標準を高めていけば、今後の業務領域の拡大に繋がるのではないかと思います。
弊社が障害者就労支援事業所に委託しているスキャニング作業に関しては、問題なく進められているので、今後発展していくどうかは、今までの信頼の組み合わせと、先ほど言ったような標準を高めていけるかが鍵となってくるのではないかと思います。
作業の発注書を作成するときなど、可能な限り障害者就労支援事業所に頼むといったようなことを記載し、きっかけ作りをすることも大事ではないかと思います。
一昨年、障害者アート作品を通じた相互理解のイベントをお手伝いさせていただいたときに、こういった世界に我々も入っていくことで本来の意味のダイバーシティアンドインクルージョンを体感できるのではないかと感じました。
物を買うだけでなく、事業所の方と交流する事から理解も深まっていくと思う
――今後、障害者就労支援事業所にお願いしようかなと検討している作業などはありますか。
松本さん
弊社は会社全体で環境に関わることでいきますと3つのビジョンを掲げています。
まず1つ目は、脱炭素社会。
2つ目は循環型社会。これは、「資源を効率よく循環していきましょう、温室効果ガスを減らしていきましょう」というビジョンです。
3つ目が自然共生社会、いわゆる生物多様性保全です。
生物多様性保全での取り組みとして、工場内で簡易的な調査をやろうかなと考えています。なかなか難しいのですが、工場内の生き物や植物の写真を撮って、環境省のモニタリングサイトや関連するウェブサイトと照らし合わせながら生き物マップを作成します。そこで、特定の外来種があるか、絶滅危惧種はあるかを継続的に行って調査できないか検討しています。生き物マップを作成するにあたって、写真撮影をするなどの作業をお願いできないかなと今のところ考えています。
最初に言った我々のビジョンにも繋がっていくので、いいのではないかと思っています。
今後のモデル作りみたいなものができればいいな、仙台市や宮城県の環境アセスメントにも絡められたらと思っています。
あとは、今も実施中なのですが、正門脇の花壇に、年間を通して管理していただいています。お願いしている事業所のスタッフの方で花に詳しい方がいて、1年に3~4回花が咲くように管理してくださっています。このような作業も引き続きお願いできたらと思っています。
阿部さん
働いている方の個性を活かして、信頼を得る、なかなかいい視点ですよね。
松本さん
また、弊社ではダイバーシティを尊重し、強みを掛け合わせて、良い未来を作っていきましょうということで、毎年2月頃に「ダイバーシティウィーク」として、外部の講師の方の講演を聞いたり、各エリアの事務局の方が活動するということをやっております。そこで障害者就労施設の現状のお話を聞いたり、情報共有したりして、助け合っていけるような関係性を築けたらなと思っております。
阿部さん
ダイバーシティウィークで、物を売る、買うだけでなく、障害者就労支援事業所の方と交流する場面も大事なのではないかと考えています。そういうところから理解も深まっていくのではないかと思います。理解することがエシカル消費に繋がるのではないかと思っています。相互理解促進事業として、こういう場面を積極的に作っていきたいです。

大日本印刷株式会社 概要
| 商号 | 大日本印刷株式会社 (Dai Nippon Printing Co., Ltd.) |
| 創業 | 1876(明治9)年10月9日 |
| 資本金 | 1,144億64百万円(2025年3月31日現在) |
| 代表者 | 北島 義斉 |
| 事業内容 | 総合印刷業 |
| 従業員数 | 36,890名(連結) 9,785名(単体) (2025年3月31日現在) |
| 所沿地 | 本 社:東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 仙 台:宮城県仙台市宮城野区苦竹三丁目5番1号 |
