再稼働

お話:特定非営利活動法人 きらら女川 所長 松原千晶さん

震災の2年後に事業所を再開されたということですが、当初の利用者さんの様子はどうでしたか?

再開が決まったときに「ずっと待っていた」「長かった」と初めて本音が聞こえました。今まで我慢してくれていたのです。かえって私のことを心配してくれていたくらいです。

皆さん、希望に満ちあふれその嬉しさは言葉に表せないくらい大きかったと思います。

しかしながら、きらら女川は女川町での建設第一号というくらいに、地域の皆さんや企業の方々が再建に苦労をされていた中なので、手放しで喜ぶことには抵抗を感じていました。

衣食住が整っている人とそうでない人との差がある中で、第一号で建設ができるということに気兼ねがあったのですね。

私自身、避難所生活をしている間、行く場所や仕事がない辛さを痛切に体感しました。働けるなら一生働きたいとも思いました。利用者たちも同じ気持ちだったと思います。

仕事をスタートしたときに、とにかく仕事ができること自体が嬉しく、楽しく、一生懸命に取り組み、あっという間に仕上げてしまいます。もっと何かできるんじゃないかと仕事に対しては今もすごく貪欲ですね。

職員さんや利用者さんのモチベーションを高く維持できている理由はなんでしょうか。

仕事があるということですね。就労支援事業で一番しんどいのが仕事の創出ですね。でもこの仕事を生み出すのは職員の役目です。「就労支援」という名前が付いている以上考えていかなければいけないことです。

 

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