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公開日:2011 年 7 月 15 日

「ミンナDEカオウヤ」プロジェクト カオウヤ大学を開講しました!!

7月14日(木) 天気:晴れ  参加:16事業所(総勢:20人)

東日本大震災 復興支援「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトでおなじみの㈱インサイト関原社長と野田さんをお招きし、県の平成23年度授産施設等共同受注活性化事業の一環として、「カオウヤ大学」を開講いたしました。

参加された皆様、暑い中お集まりいただきまして、誠にありがとうございました。今回、参加された事業所の皆様は、すでに「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトに参加して、大阪や東京等の様々なイベント会場や常設店舗にて、商品を置かせてもらっているところやこれから参加してみようかなと検討中のところなど、1日という長いスケジュールにも関わらず参加いただきました。

はじめは、「ミンナDEカオウヤ」の立ち上げの経緯やプロジェクトの全体像、3月下旬に出たきっかけ「被災地の障害者ご本人たちの給与がなくなるよね・・・」から始まり、色々な方々の熱い思いとネットワークがどんどんとつながって、GW期間中にはイベントが始まり、5月下旬には大阪の梅田に常設店舗がオープンしました。早いです・・・

 当事務局でも電話をいただいたのが、震災から一か月が過ぎた4月15日頃。各事業所から「そろそろイベントやらないの?」「販売先がない!」など徐々に利用者も戻ってきて、作業が通常通りにできるようになってきた頃のお話でした。その時は、まさに別件(救援物資の割振りとか被害状況の調査とか決算とか)に忙しく、本業がうまく活動できていなかったときなので、「是非、協力させてください!!」という気持ちで、手持ちの中のデータから即興のカタログを作成し送りました。

その後は、各事業所さんと㈱インサイトさんの直接のお取引が始まりました。

遠方へ納品の為の梱包の方法、伝票のやり取り(納品書はこっちで請求書はこっち)、小売価格・卸値・原価の扱い方、商品を売るための販促ツールなどなど

普段は自分たちで作って、自分たちで売るスタイルが「自分たちの商品を他の人に売ってもらう」のスタイルに変わるのですから、色々な面で大変だったと思います。でも、これは『授産活動』を事業として選択している障害者福祉施設としては避けられません。

  「利用者が商品を作る」 ⇒ 「その商品を販売する」 ⇒ 「利用者の工賃になる」

”福祉業界の人は「福祉」の勉強はしてきたけど「商品開発や販売」はわからない”という話をよく聞きます。当事務局のスタッフもイベントをする度に課題と感じていた部分でもありました。「わからない」のであればみんなで勉強して、弱点を克服しよう!の気持からセミナーの企画が始まりました。

講師の関原社長は、ついた早々から講義の始まりです。みなさん、軽快な関西弁の語り口に真剣に聞き入っています。

開始から1時間が過ぎたころ、「そろそろ疲れてきたので、ストレッチをみんなでやりましょう!」の一声が。写真は、みんなでストレッチをしていることろです。ただのストレッチだと思っていたのですが・・・
正面のモニターに
『経験や知識が豊富な人ほど思い込み、決めつけ、勘違いをしたり、自分の考えや思いを相手に押しつけてしまうことが多くなる。』
⇒『障害をお持ちの方、スタッフの方、自分自身のできることを決めつけていませんか?』
ドキッ!としました。参加者のみなさんからも思わず声が上がります。
障害のある方の中には、自分自身ではなく周囲に「限界」を決められてしまい”生き方”を制限されているの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこから、次の講義に流れます。利用者本人の能力と仕事の付加価値やこの仕事ができるようになるためには何が必要か?などの個別支援計画に係わる内容まで多岐に渡ります。

熱い講義内容に、みなさんも熱心に聞き入っています。
次は「商売」についてです。障害者福祉施設は「商売」を考えたとき、対象は「顧客」です。しかし「支援」を考えたとき、対象は「利用者」になります。利用者への工賃を考えた時は、「商売」部分での利益を考えなければなりません。
次から次へワークシートに取りかかり、利益を上げるための分析を行います。参加者もどんどん答えていきます。商品の原価管理をする必要性について、損益分岐シュミレーションについての話。
「この式のXを求めて下さい。」何年かぶりにXを求めました。ちょっと新鮮です。学生時代に習った数学って社会に出てから役立つんですね。(参加者談)   ・・・同感です。
やはり、数字目標は大事です。事業単位での必要な売上高が明確になります。そうなると工賃の目標も立てやすくなります。講義はどんどんヒートアップします。売上目標が決まれば、後は「どのように売っていくか?」の部分です。

講義の後半は、各事業所の個別面談です。自分たちの商品についてのアドバイスをもらったり、商品開発についての相談など、持ち時間15分程度でしたが、参加事業所すべてのお話を聞いてくれました。
写真のマイクとカメラを持った方々は、NHK大阪のみなさんです。関原社長を追いかけ取材していました。ご苦労様です。
各事業所が個別面談としている間、他の事業所の方々は・・・
みなさんで情報交換会です。お互いの事業所の商品についてだったり、問題点だったり、工夫している事だったり、じっくりとお話出来ました。アンケートの結果でも、このような情報交換会についての必要性を感じました。現場の職員の声って大事にして行きたいです。

最後になりましたが、
㈱インサイトの関原社長と野田さんです。
本当に遠いところ仙台まで来ていただいてありがとうございます。そして、素敵な講義ありがとうございます。とても楽しくて勉強にもなり有意義な内容でした。当事務局スタッフと参加者全員の気持ちです。
この出会いに感謝します。ありがとうございます。そして、これからも宜しくお願い致します!!

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