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公開日:2013 年 10 月 20 日

第十六回被災障害者就労支援事業所連絡会議を開催しました。

この度、平成25年度被災障害者就労支援事業所等復興支援体制づくり事業の一環として、『第十六回被災障害者就労支援事業所連絡会議』を9月24日(火)に開催しました。
この会議は、宮城県内で建屋の損壊等特に直接的被害が大きかった、若しくは沿岸部等、特に被害の大きかった地域に所在する生産活動を伴う事業所を対象として、情報交換による互いの状況把握と、それに関しての相談、アドバイスの場を設ける事で、新たな問題解決の糸口発見や協働での作業づくり等相乗効果が期待できると考え、震災の影響を強く受けている事業所の集まりを作る事で、何らかの支援をしたいと考えている法人や団体、有識者を迎え、作業の提案や商品販売ルート開拓、場合によっては事業所運営のヒントを得る事を目的としております。
第十六回目は、場所を東松島市コミュニティセンターとして、大変お忙しい中5事業所5名の方にご参加いただきまして開催致しました。
【参加者】
(社福)嶋福祉会 さくらんぼ 山崎施設長
(社福)洗心会 ワークショップひまわり 三浦生活支援員
(社福)洗心会 ワークショップふれあい 三浦支援係長
(社福)しおかぜ福祉会 しおかぜ 永井施設長
NPO法人輝やくなかまチャレンジ こころ・さをり 熊井センター長
【ゲスト】
株式会社ふくしねっと工房 代表取締役 友野 剛行氏
株式会社ふくしねっと工房 本部事務局 西島 希美氏
 
第十六回目の会議の内容は、現在の活動内容と今までの案件の進捗状況、現在の一番の問題点等を中心にお話ししていただきました。

【ブレない支援】
今回、この連絡会議に参加する為に、千葉県の船橋市より夜通し車を走らせお越しいただいた、株式会社ふくしねっと工房の友野さんと西島さん。
今年の3月に「被災地の現状を知りたい」と多賀城市を訪れた友野さんは、スマートフォンで検索すると「さくらんぼ」の名前が出てきたと言い、さくらんぼの山崎さんのところに訪れました。山崎さんは、友野さんを連れ被災地の案内をし、当時の状況を説明したそうです。千葉に戻った友野さんは、「継続的に被災地支援をしたい」という気持ちを強く持たれ、関係各所に声を掛け「復興チャリティー」を企画し、習志野文化ホールで開催する「現代国際巨匠絵画展」の会場で全国の福祉事業所の製品と東北の被災事業所の製品を販売することになったそうです。また、当法人の「LINKS」もご覧いただき感銘を受け、販売だけでは無くパネル展示も行い、多くの方々に被災地の現状を知って頂く大変良い機会を作って頂きました。 今回は、連絡会議に参加している事業所の商品を買い取り頂き、販売していただいたイベント当時の写真と販売状況などのご報告を友野さんご自身からお伝え頂きました。また、今後も「ブレない支援」を継続したいを希望し、今回の収益を被災事業所の為に役立てていただきたいとご持参され、当法人で寄付金の分配窓口を一任させていただく事となりました。
遠方よりお越しいただき、今尚被災した事業所に目を向けて下さり、ご支援を頂ける事に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
 
【土地がない・・・】
なかなか土地が見つからず、再建への目途が立たない事業所もあります。
紹介された二か所の土地は、一つは崖の下、もう一つは震災時に2mの津波が押し寄せた沿岸の土地でした。「将来は堤防を作る計画があるから大丈夫」と言われましたが、危険というリスクが大きい土地に賛同できないでいます。石巻市内では、区画整理が行われた後、津波が到達した土地でも建物を建てて良い場所があります。人的被害を出した老人施設が同じ場所で再建されました。被災した土地の同じ場所で修繕や再建をして活動を続けている企業や団体は石巻市内の至ることろに見受けられます。津波が来た場所を利用者しなければならない利用者。そして、そこに通わせなければならないその家族。そこに勤務を続けなければならない職員。みんなの気持ちはどうなのでしょう・・・この事業所は行政から「次の活動の拠点は自力で探すように」との文章が届きました。
被災した同じ場所で修繕し再開した事業所もあります。
「『津波が来るような所に子供を預けるのは不安だ』と言う家族の気持ちは痛いほどわかります。」とその施設長はおっしゃいました。何度も何度も言われ続けたそうです。最近になりご家族の気持ちも落ち着いたのか通所頻度が少し上がって来るようになりました。自分たちに出来ることは避難訓練の回数を増やし安全性をご家族に説明するしかありません。後は、ご家族の判断に任せるしかありません。この事業所は、建物の前にあったウッドデッキの柱が等間隔にあったため瓦礫をブロックし、津波が来てもガラス1枚割れませんでした。しかし、室内には机の高さまで浸水があり、外には2m近くの水が押し寄せてきたと考えられます。100%安全という保障はありません。今後も災害時の利用者は「弱者」という考え方で、何かあれば「逃げることを最優先」に考えていくそうです。
まだまだ何が良くて、何が悪いのか。どの方法が再建への近道なのか?
なかなか見出せない事業所もあります。お互いの情報交換ができるこの会議は、やはり必要なのだと痛感しました。
 
■イベントの案内
ナイスハートバザールinせんだい
11月5日〜7日
 
次回の開催は、第十七回の開催予定は、10月30日(水) 13:30〜 場所:東松島コミュニティーセンター です。
 
【 参加予定】
宮城県内の障害者就労支援事業所
(特非)みやぎセルプ協働受注センター
詳しい内容についてのお問い合わせは、みやぎセルプ事務局(Tel:022-399-6299)までご連絡下さい。
ご興味がある企業の皆様からのお問い合わせもお待ちしております。
 

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