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第十四回被災障害者就労支援事業所連絡会議を開催しました。

この度、平成25年度被災障害者就労支援事業所等復興支援体制づくり事業の一環として、『第十四回被災障害者就労支援事業所連絡会議』を7月25日(木)に開催しました。

この会議は、宮城県内で建屋の損壊等特に直接的被害が大きかった、若しくは沿岸部等、特に被害の大きかった地域に所在する生産活動を伴う事業所を対象として、情報交換による互いの状況把握と、それに関しての相談、アドバイスの場を設ける事で、新たな問題解決の糸口発見や協働での作業づくり等相乗効果が期待できると考え、震災の影響を強く受けている事業所の集まりを作る事で、何らかの支援をしたいと考えている法人や団体、有識者を迎え、作業の提案や商品販売ルート開拓、場合によっては事業所運営のヒントを得る事を目的としております。

第十四回目は、場所を東松島市コミュニティセンターとして、大変お忙しい中6事業所7名の方にご参加いただきまして開催致しました。

【参加者】

(社福)嶋福祉会 さくらんぼ 山崎施設長

(社福)洗心会 のぞみ福祉作業所 森主任

(社福)洗心会 のぞみ福祉作業所 行場生活支援員

(社福)洗心会 ワークショップふれあい 三浦支援係長

(社福)洗心会 ワークショップひまわり 三浦生活支援員

(社福)しおかぜ福祉会 しおかぜ 永井施設長

NPO法人輝やくなかまチャレンジ こころ・さをり 熊井センター長

【ゲスト】

(社福)このと海会 大村地域活動支援センター 前田氏

(社福)このと海会 きぼうの里 福田氏

第十四回目の会議の内容は、現在の活動内容と今までの案件の進捗状況、現在の一番の問題点等を中心にお話ししていただきました。

【大規模災害の対応について学びたい】

今回、初参加の「しおかぜ福祉会」は、岩沼市の沿岸部に位置しており、あの東日本大震災の時に発生した津波により、床上浸水の被害に遭いました。
震災当日にいた利用者は誰一人怪我をすることなく、避難することが出来ましたが、避難した岩沼市民会館は6000人~7000人の市民が押し寄せ、利用者の場所を確保することが出来ないい状況でした。停電していた事もあり、その晩は利用者の安全を考えて車中で過ごしました。
その後、近くに新設していたグループホームの建物を利用することが出来たので、住まいのある利用者のみなさんはご家族の元にお引き渡しをし、住まいを失った利用者とそのご家族に対して事業所の職員が入れ代わり立ち代わりをお世話をしたそうです。その後、津波被害に遭った事業所の片づけをしながら、行政の寄付も受けることが出来、同年4月1日より活動時間を2時間短縮して再開しました。現在は、内部の全面改装と床の全面張替を行い、今までの場所で活動を行っています。

事業所の作業は農作物の生産を中心に行っていたため、田畑は津波の影響による塩害に苦しみました。ダンプカー70台の土を運んで畑の土の入れ替えを行ったり、放射能の影響で肥料が入荷しない時期があったり、今度は肥料が入ってもバクテリアが活性化せず、作物が育たない時期もありました。今年になりようやく物になる作物が収穫できるのではないかと期待しているところです。

今回、しおかぜ福祉会の永井施設長の紹介で、震災後から支援を頂いている長崎県の社会福祉法人ことの海会の福田氏と前田氏がこの連絡会議参加し、実際に被災した多くの事業所の「生」の声を聞きたいとお申し出があり、遠方よりご参加いただきました。この会議が行われている東松島市までくる道すがらも、津波被害を数多く目にされたご様子で、とても胸を痛めていらっしゃいました。

地震大国と言われる日本に於いて、歴史上の災害を見ても「地震」「津波」「噴火」などの自然災害は避けることが出来ない事です。今回の東日本大震災の被害の大きさも誰も想定し得なかった規模と言えるのでしょう。この未曽有の被害の中で、「あの日あの時何が起こったのか?」「どのように行動したのか?」「何が必要だったのか?」「何に一番困ったのか?」同じ職業の同じ境遇の人たちが知りたい事がこの会議ではたくさん語られています。もちろん、今回遠方より足を運んでくださった(社福)ことの海会のお二人も同じ事でしょう。時間が許す限り、参加してくれた皆さんはあの時の状況を思い出し、時には言葉を詰まらせながら、自分たちの体験を熱く語ってくれました。

この「被災障害者就労支援事業所連絡会議」は、当初お互いの現状把握と抱えている問題についてを語り合う場で、今後の生産活動につながるように支援する事が目的ではありましたが、今回の会議を経て、福祉事業所職員の「あの時の記録」と「今後の備え」についても発信するべきなのではないかと痛感致しました。

少し時間は掛かるかもしれませんが、参加いただいている事業所の皆様のご協力を得ながら、「あの時の記録」を取材して行きたいと思います。

 

次回の開催は、第十五回の開催予定は、8月26日(月) 13:30~ 場所:東松島コミュニティーセンター です。

【 参加予定】

宮城県内の障害者就労支援事業所

(特非)みやぎセルプ協働受注センター

詳しい内容についてのお問い合わせは、みやぎセルプ事務局(Tel:022-399-6299)までご連絡下さい。

ご興味がある企業の皆様からのお問い合わせもお待ちしております。